東京カジュアル山岳会 やまねこ倶楽部


レポート
  • 甲斐駒・北岳

壮絶…池山吊尾根で残雪の北岳へ!(後編)


天気晴れ
アクセス車(白根IC)
総勢ウッチー、アニキ、はるちゃん
所要時間2日目:約14時間
03:00
起床〜出発

意外と爆睡をして3時に起床
何度か夜中に両足がつって悶絶したけど、体調はばっちり

各自、テントでコンディションを準備を整える

軽めの朝ごはんを済ませて、登頂へ向けて気合を入れ直す

4時前あたりに、みんなゴソゴソとテントから出てくる

アニキも準備は完璧な模様

04:00
城峰(テン場)〜ボーコン沢ノ頭

4時にテン場から出発

1時間ほど同じような登山道を歩くと、いよいよ森林限界を超えた

風も弱く、天気も申し分ない

周りを見渡せば、雲海から顔を出す山々や、はっきりをわかる富士山がお出迎え

テンションもあがって、太陽もあがってきた!

太陽が出たら一気に暖かくなり、順調に稜線を歩いて高度を稼ぐ

テン場から約1時間半、ボーコン沢ノ頭へ到着

そこには夏では見ることのできない、雪をまとった北岳が目の前に現れる

ここで北岳バットレスを眺めながら休憩をし、北岳へ続く稜線を軽快に歩いて行った

06:30
ボーコン沢ノ頭〜八本歯のコル

この池山吊尾根ルートで、いわゆる核心とされる、八本歯のコル手前

どんなコンディションかと事前に下調べは十分にし、装備も20mロープや登攀ギア含め準備してきた

残雪期ということで、岩と雪のどちらにも対応できる装備が必要なため、意外と残雪期の方が装備が重い

結果的には例年よりも雪が少なくて、ロープを出して確保が必要な場所はなかったけれども、厳冬期の場合にはどういう地形になるかがわかったので歩いて非常に有意義だった

道自体は、フィックスロープもあるし、岩場はガバばかりでゆっくり歩けば問題ないし…と普通に近い道だった

そんなこんなで八本歯のコル

ここから先は、一般登山道!

あとはひたすらに、山頂をめざすのみ

06:45
八本歯のコル〜山頂

整備された階段

夏にはここの道も賑わうんだろうなぁ

雪が少ないとはいえ、それでもスノーリッジは所々にあるので、やっぱりここはまだ雪山なのだ

夏は岩場の急登も、冬はご覧の通り、雪で埋まって歩きやすい階段に!

だいぶ日もあがり、春を通り越して夏のような霞みがかった晴天の空模様

遠くには富士山

山頂直下まで到着

だいたい八本歯のコルから1時間

最後はなんと!?雪の傾斜がきつい斜面を登る場所が登場

ほとんど雪がなく、油断をしてたら…ピッケル必須な場所が登場とは。

これだから残雪期はあなどれない

最後の斜面を登りきり、丁寧にトラバースをすればもう頂上はすぐそこ!

07:50
北岳山頂

テント場から約4時間

ついに、日本で2番目に高い山、北岳山頂に到着!

アニキもこの表情w

厳冬期には埋まってしまう看板も、夏山と同じようにばっちり立ってる

違うのは、他に人が誰もいないということ…。

続いてはるちゃんも到着!

北岳山頂で記念撮影!

念願の池山吊尾根から歩いて、登頂を果たすことができた

08:15
北岳山頂〜テン場

貸切の山頂でゆっくりし、下山へ向けて出発

雪の急登はアックスを刺して、キックステップで慎重に降りる

ペースよくガシガシと歩けば、あっというまに山頂も遠くに。

八本歯のコルを登り返すところ

行きは降るが、帰りは登る

登る方がはるかに楽チン

でも冬はやっぱりロープでの確保が必須だと確信する

やっぱり山歩きは稜線が気持ち良い!

3000mに近い稜線を堪能して、後ろ髪を引かれつつも、各自のペースでテン場へと歩く

山頂から約2時間でテン場に到着

10:30
城峰(テン場)〜駐車場

テント場について少し休憩

4時に出発をして山頂を踏み、戻ってきたのが10時半

もう6時間近く歩いてるので、十分に山歩きは堪能済み

だが、ここからテントを担いで駐車場まで帰らないと行けないのが池山吊尾根ルートのエグいところ

城峰を出発

もう誰もがあまり言葉を交わさず、黙々と自分のペースでひたすらに下る

ひたすらに下る

そして池山小屋(12:00)

ひたすらに下る

そしてあるき沢バス停(13:40)

ひたすらに下る

そして吊り橋(14:40)

ひたすらに下る

そして夜叉神側車道(15:40)

どれだけ下ったかわからないけど、気づいたら無事に車道へ到着してた!

噂通り、やっぱり鷲ノ住山の登り返しはしんどかった…

最後は1時間ほど、だらだらと車道を歩いて駐車場へ到着

ほんと…お疲れさまでした

ウッチー
ウッチー
<総括>
日本で2番目に高い山だけど、あまりそれが人に知られてない「北岳」。今でこそバスで近くまで行き気軽に登れるようになってるけれども、先人が登っていたのと同じ池山吊尾根からの登攀を、残雪期を狙って歩けたこと…非常に感慨深く、色々と得る物が多かった今回。無事に登れたこと、無事に帰ってこれたことを、仲間と共に分かち合えたこと、感謝したい。
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